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【書籍】「仕事なんか生きがいにするな」を読んでみた【感想】

こんにちはgrandstreamです。

今回は書籍、「仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える(泉谷閑示 著)」を読んでみたので心に残った箇所をまとめたいと思います。

「仕事なんか生きがいにするな」の概要

本書の概要は以下の通りです。

働くことこそ生きること、何でもいいから仕事を探せという風潮が根強い。しかし、それでは人生は充実しないばかりか、長時間労働で心身ともに蝕まれてしまうだけだ。しかも近年「生きる意味が感じられない」と悩む人が増えている。結局、仕事で幸せになれる人は少数なのだ。では、私たちはどう生きればよいのか。ヒントは、心のおもむくままに日常を遊ぶことにあった――。独自の精神療法で数多くの患者を導いてきた精神科医が、仕事中心の人生から脱し、新しい生きがいを見つける道しるべを示した希望の一冊。

「なんのために仕事をしているんだろう?」「なんで毎日こんなシンドいことしなきゃいけないの?」などと日頃から疑問を抱えている方には特におすすめしたい本です。

本書は著者が、精神科医ならではの経験や、過去の偉人たちの思考を参考にしつつ、うまくまとめられた良書だと思います。

「仕事なんか生きがいにするな」で印象に残った点

「ハングリーモチベーション」が終わり、生きる意味に悩む

筆者は、これまでの時代を、「ハングリーモチベーション」突き動かされてきた時代だと述べています。

人はなんらかのハングリー(欠乏感)な状況下に置かれるとそれを克服しようとします。でも一度克服したかと思えば、まだ現状には飽き足らず、再びハングリー・モードになり、またそれを解決しようとします。このようにして、経済が発展し、利便性が向上してきたというわけですね。

そしてこのハングリーモードが人々に「生きる意味」を与えてくれていたのです。

しかし物質的・経済的豊かさが飽和点に達した現代では、もはやそれは「生きる意味」を与えてくれなくなってしまった。こうして、「生きる意味」に悩む人々が増えてきたようです。

確かに、スマホも家電も高機能で、おいしい食事にいつでもありつける。もう十分すぎるくらい豊かになったと捉えることができますし、個人的にもそんな気がしてます。

「これ以上豊かになる必要なんてあるの?」

と思った瞬間、働く意欲が失せてしまうのもなんとなくわかりますね。

進路、就職に際しての悩みの変化

ハングリーモチベーションの価値観で生きてきた大人たちは

「なりたいものになれるかどうか」

「就きたい仕事に就けるかどうか」

に悩んでいたが、それが今では、

「何がしたいのかわからない」

「できれば面倒なことはしたくないが、やらなければならないとしたら何をするか」

「なぜ働かなくていはいけないのか」

といった悩みに変化してきているといいます。

前者は働くことの内容に関する悩み、後者は働くことそれ自体に関する悩みといった違いがあるように見えますね。僕もどちらかと言うと後者の側です。

いつのまにか人間は「人間らしさ」を失った?

産業革命以降に始まった大量生産が、かつて人間の熟練や専門化によってなされていた「仕事」をバラバラな断片に分業化し、「労働」というものに貶めてしまった。

そして、この機械の歯車のような「労働」は人間を人間らしからぬ状態にしてしまったといいます。

確かに、断片化された労働に従事すると、自分がやっている作業が、世の中にどのように役立っているのかが見えづらいですよね。

いつしか人間は、人間らしい仕事を失い、「労働する動物」に成り下がってしまったというわけです。

「働くこと」への違和感の正体

  • 人間的な「仕事」がいつのまにやら非人間的な「労働」へ変質してしまったこと
  • 「労働」こそが価値を生むという「労働価値説」が社会経済の基本的価値観となってしまったこと
  • ひたむきに働くことが徳のある生き方であるというプロテスタントの価値観がもととなり、「労働」して稼ぐことが善行であると捉えられるようになったこと
  • そこから資本主義が生まれ「働かざるもの食うべからず」という価値観が力をもったこと

などを挙げています。我々はいわば「労働教」なる宗教に取り憑かれてしまったというわけです。

生きることを味わうためには

生きること味わうためには、「心」の向くまま気軽にやってみる、ただ人生の壮大な暇つぶしとして「遊ぶ」ことが重要なようです。

ところで、労働教に支配された人間は、すぐ頭で物事を計画的に、合理的に考えがちです。

  • 「それは得なのか損なのか?」
  • 「コスパは?」
  • 「メリットデメリットは?」

などなど。でも、そもそも「遊び」というのは「無駄」なもの。効率主義とは対局に位置すると言っていいと思います。

というわけでまとめると、

禁欲的に労働し、未来に備えることを過度に賛美し、「今を生きる」「生きることを楽しむ」ことを良からぬこととして捉える価値観

から自らを解き放し、日々を堂々と、美と喜びに満ちたものにして生きることが「生きる意味」を感じられる人間らしい生き方だと言うことです。

まとめ

さて、書籍「仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える」の気になった箇所をピックアップしてまとめてみました。

筆者が言いたいのは、労働教という現代人に染み付いた価値観から一歩引いて、「遊ぶ」事によって人間らしさを取り戻そうといったところでしょうか。

「日々の労働がシンドい」、「働く意味がわからない」などと感じている方は、本書を読めば少し気持ちが軽くなるのでは、と思います。気になった方はぜひ手にとって見てください。

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